課外コラム*絵本作家は、才能や実績がないと、なれない職業?

Q.どうしても絵本作家になりたいのですが、才能や実績がないとなれませんか?

こんな質問も、とても多く寄せられます。

『才能』って何でしょう。
広辞苑によると「才智と能力。ある個人の一定の素質。または、訓練によって得られた能力」とあります。
才能は、生まれつきの能力で、努力ではどうにもならないものと、思っていませんでしたか?
訓練によっても得られるということは、「努力で伸ばすこともできるもの」ということを、まず、お伝えしますね。

テストの場合、正解、不正解が決まっていますよね。ですから、誰が採点しても、その点数は同じになります。
でも、絵や文章は、見る人、読む人によって、受け取られ方は違います。あなたも、この人の絵は好きだけど、この人の絵はあまり好きじゃないなあ、ということがあるでしょう。文章についても同じことが言えますよね。好きな作家さん、あまり好きではない作家さんがあるはずです。
主語と述語が対応した文章が書けないなどの、基本的なことができないのであれば難しいでしょうが、そうでなければ、才能については、それほど気にしないでもいいのではないでしょうか。

たくさんの絵本を読んだり、絵本作家要請スクールに通ったり、自分でできる勉強にはどんなものがあるか考えて、自分なりの努力をしてくださいね。

次に『実績』について。
過去に絵本が出版されたからといって、必ずしも、次から依頼がくるとはかぎりません。人気の絵本作家は、数多い絵本作家の中の、ほんのひと握りです。その作家さんでも、必ず『最初の1冊』があったはずです。つまり、誰でもいちばん最初は『実績』なしからのスタートなのです。

結論! 才能や実績がなくても、絵本作家になれます。
絵本作家になれる日を夢みて、日々まい進していきましょう。

チェリー(童話作家)