
絵本作家への扉──物語に優しさを込めて描くということ
インタビュー作家
著者:帳 硝子(とばり しょうこ)
女子美術大学卒業後、IT企業でエンジニアを勤めながら、イラストレーター、絵本作家としても活動。
自然が織りなす光の風景を好み、それを世界の優しさの表れとして絵を描く。
また、女性をテーマにしたイラストを手掛けることも多い。
ウーマンクリエイターズバンク所属作家。
絵本を制作する際に大切にしているテーマやメッセージは何ですか?
自分や、他の誰かを大切に思う気持ちを描きたいと思って創作しています。
今回の出版作品について、特にこだわった点や読者に伝えたいポイントを教えてください。
冬の夜の冷たい空気の描写と、キャラクター同士の暖かい関係が伝わるよう、こだわって描きました。
絵本制作の中で、一番やりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?
読んだ人が優しい気持ちになったり生きる希望が湧いたりワクワクしてくれる瞬間です。それは感想として伝えてもらわなければ私が知ることは無いのですが、たまにコメントを頂くと作品を発表して良かったなと思えます。
商業出版デビューに至るまでの道のりで、印象に残っているエピソードを教えてください。
卒展で出した当時は完璧だと思っていた作品も、同じ出版デビューでチームになった仲間やメンター(イラストレーターコースでお世話になっているつぼい先生)にアドバイスをたくさんいただき、ブラッシュアップ出来るポイントが多く見つかり、入稿データ作成は気づきの多い作業でした。応援してくれる同期の励ましにも助けられ、改めて仲間や恩師たちの存在は有難いなと感じました。
絵本作家を目指すうえで、絵本の学校で学んだことがどのように役立ちましたか?
今まで自分一人で狭い視野でモノづくりをしていたのですが、絵本の学校で様々な表現や数多のユーモアのある作家が居る事を知り、視野を広げることが出来ました。先輩、同期、後輩の誰一人同じ作品は無く、各々がクリエイティブであることに感動し、それが自分が絵本作家を目指すうえで励ましとなりました。
絵本の学校の在学中に特に印象に残っている授業や課題、イベントは何ですか?
序盤の授業で「『手紙』は絵本の原点」という話があり、今でも印象に残っています。手紙と絵本は全くの別物のように思っていましたが、伝える媒体として、手紙は絵本の基本だなと気付きました。相手を想った物作りを心掛ける時「『手紙』は絵本の原点」を思い出します。
絵本の学校の環境や仲間との関わりが、あなたの絵本制作に与えた影響について教えてください。
仲間と何かを作るということをせず一人で黙々と閉じた世界で絵を描いていた私にとって新しい体験でした。実際に絵本を発行できたのも、新しく絵本作家として歩みだせたのも、学校、恩師、仲間のお陰です。
絵本の学校での学びを経て、ご自身の中で「変わった」と感じる点はありますか?
実は、自分の中身は何も変わっていないように思います。何も変わっていないのですが、そのままの自分の事を以前より「私って良いな」と思えるようになりました。絵本の学校は私にとって、元々持っていた自分の中のクリエイティブなものを見つけさせてくれる場所でした。
あなたが絵本作家を目指す方に伝えたいメッセージやアドバイスを教えてください。
誰もが例外なく創作的であり、アーティストの素質があると信じています。その心を自由にさせて楽しんで絵本を作って欲しいです。
どのような人に絵本作家という夢に挑戦してほしいと思いますか?
絵本を描きたいと思い立ったら、誰でも挑戦してほしいです。
- 発売日 : 2024/12/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 32ページ
- ISBN-10 : 482440052X
- ISBN-13 : 978-4824400529
- 寸法 : 0.7 x 18.2 x 25.7 cm
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