美巳亜水(みみつぐみ)個展「母に憧れる少女、少女に憧れる母」開催 @ 絵本の学校併設アトリエギャラリー(東京)

絵物語作家・挿絵画家として活躍している美巳亜水(みみつぐみ)さんの個展が、Woman Creaters College(東京・四ツ谷)併設のアトリエギャラリーにて開催されます。
ひとたび見たら忘れられない深遠な世界を、あなたものぞきに来てみませんか?
今回の展示される作品の特徴や思い、今後の活動などについて、ご本人にうかがってみました。

~さまざまな画材に込められた思いと、作品に潜むテーマ~

美巳さんの作品には、色鉛筆やアクリル絵の具など、いろいろな画材が使われています。
それは、多彩な女性の生き方を表現するため。

大学卒業後就職したベンチャー企業での経験や、フリーランスとして仕事をこなしていくなかで、自分が見ている世の中が、まだ男性中心の仕組みだと実感したという美巳さん。
自分を含め、女性たちがもっと自分の心と身体の声に従って生きるにはどうすればよいのか、と考えてきました。

取材するなかで美巳さんがおっしゃった
「私の作品を通して、すべての女性が文化的役割にとらわれず、生殖のプログラムとうまく付き合いながら自分の生き方を考え行動するきっかけになればいいと願っています」
という言葉からは、彼女の芯の強さ、一貫した生きかたが垣間見られます。

また、学生時代には環境問題に関心をもち、ゴミ拾いのボランティアに意欲的に取り組んできた美巳さんは、そこから、「破壊と再生」というテーマをずっと作品に忍ばせているそうです。
なかでも戦場の焼け野原に咲き、3日で散ると言われているポピーにはことさら強い思い入れがあるのだとか。
今回展示される作品にも描かれているので、じっくり見たいところです。

~今回の個展について、テーマや作品に対する思いをお聞かせくださいますか?~

今回は、2016年より取り組んできた「母性と少女性」というテーマでの初の個展になります。
私が思う「母性と少女性」は、女性特有のイベントに関係しています。はっきり言うと、生理や妊娠といった現象、つまり女性だけに組み込まれているプログラムのことです。
私がそれを意識したのは、第一子の妊娠・出産の時ですが、「嬉しい」とか「喜ばしい」というより、「びっくりした」というのが正直な感想でした。

妊娠に伴い、自らの意思とは関係なく変化していく身体、そして壮絶な出産。
私の出産は安産だったらしいですが、これで安産なら難産はどれだけ大変なのだろうと思いました。

この「びっくりした」という反応は、初潮がきたときに感じたことと似ています。
全然規模が違いますが……。

世間の風潮として、「母はこうあるべき」「お母さんの手料理(または手作りのなにか)は愛情の証」みたいなのがあると感じますが、私は母でなければいけないところって、妊娠・出産・授乳(母乳の場合)までだと思うんです。
それ以外は男の人でも、他人でもできます。

家事ができなくて「母として失格」と自分を責めてしまうお母さんは多いのではないかと思います。
でも、産んで授乳した時点で母としての役目は終わっていて、あとは保護者としての役割なんじゃないかなと思うんです。

今回の展示では30号の平面作品が3点出されるのですが、その3枚は「初潮前」「妊娠」「閉経後」の3人の女性を描いています。妊娠以外の女性はイモムシ姿をしています。
私は今妊娠中なのですが、正直なところ「初潮前」と「閉経後」の女性のほうに興味があります(笑)

プログラムが動いていない状態、を、私は制作テーマの「少女性」だと定義しています。
生理や妊娠というイベントから自由な存在が少女なのではないか……と考えました。

なにが言いたいかというと、私は作品のなかで、「女性特有のプログラムと、女性の文化的役割は切り離して考えるべきなのでは?」ということを伝えたいのです。
自分の在りかた、生きかたは、世間の風潮や誰かの価値観によってではなく、自分で決められるし、決めたい。
私自身がそういう生き方に挑戦していきたいし、作品でも表現していきたいし、誰か生き方に行き詰まっている人がいたら、なにかしらヒントになればと思います。

~最後に、アーティストとしてのこれから活動や、展望をお聞かせいただけますか?~

これからは平面作品もつくりつつ、「母性と少女性」のテーマを絵本にも展開して行きたいです。
海外コンペにも挑戦してみたいです。
それから、コミュニケーションとしてのアートの可能性を探っていこうと考えています。
広告などではコミュニケーションデザインという考え方がありますが、親子間のコミュニケーションにアートが取り入れられたらいいなと思います。

 

・開催内容・

美巳亜水 個展・「母に憧れる少女、少女に憧れる母」

入場無料。ゲストに歌手の野佐怜奈さんを迎えてミニライブも!

[日程]2017年5月19日(金)〜22日(月)
[開場時間]19日13:00-20:00、20・21日11:00-18:00、22日11:00-16:00
[オープニングパーティー]19日18:00-
[場所]Woman Creaters College
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-7 装美ビル2F(Google map)
Tel : 03-5315-4586
[アクセス]
・JR(四ツ谷口or赤坂口)
・地下鉄メトロ丸ノ内線・南北線
各線「四ツ谷駅」より徒歩2分

・作家紹介・

みみ つぐみ/美巳 亜水
岩手県遠野市生まれ。
武蔵野美術大学油絵学科卒。
大学在学中よりアートブック・絵本を制作し始める。
大学卒業後、企業で占い携帯コンテンツの企画制作、フリーランスWebデザイナーなどを経て現在に至る。
2015年10月より、絵本作家の松本えつを氏に師事。
2016年より「母性と少女性」をテーマに絵本と絵画作品の制作を開始。
アンティーク着物愛好家で一児の母。
2017年5月19日よりWoman Creaters College(東京・四ツ谷)にて個展開催予定。
・・グループ展・・
2016.09 「絵本ののぞき穴展」Woman Creaters College(東京・四ツ谷)
2016.10 「The Picture Book Exhibition」OUCHI GALLERY(Brooklyn NY)
・・仕事・・
CDジャケットアートワーク制作、壁画、絵コンテ、タロットカードイラスト等

・WCBアーティストページ・
http://woman-creators-bank.com/tsugumimimi

聞き手:ホウバイシ

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